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ほりえ則之 議会報告

平成26年第3回神奈川県議会定例会

平成26年第3回県議会、9月8日から12月19日までの103日間の会期で開催

一般会計補正予算 6億100余万円
特別会計     7億1,000万円
合  計    13億1,100余万円

条例の制定1件、条例の改正9件、工事請負契約の締結2件 等 20件 審議される。 

県知事提案説明

 今年の夏、私たちは自然の脅威というものを改めて認識させられました。
 県内では、8月1日に山北町でキャンプ中の家族が増水した川に流され、母子3人が亡くなられました。また、広島県では、8月19日からの大雨による土砂崩れにより70名以上の方が亡くなられるなど、全国各地で大雨による被害が発生しています。亡くなられた方々に対して衷心より哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた多くの方々に心からお見舞い申し上げます。

 平成26年度補正予算案並びにその他諸議案について、その概要をご説明申しあげるとともに、併せて当面の県政に対する所信の一端を申し述べたいと思います。

1 児童虐待に対する取組について

 今年5月、厚木市で虐待により亡くなられた児童の遺体が発見されるという大変痛ましい事件が起きました。本県の児童相談所が関わっていながら、尊い命が失われ、しかも7年以上遺体が発見されなかったことに、大きな衝撃を受けました。
 どうしてこのような事件を未然に防ぐことが出来なかったのか、その原因を究明するよう指示しました。また、他にもこうした所在を確認できていない児童がいないかを点検するとともに、所在確認できていない児童がいる場合には、速やかに調査を行うよう命じました。関係機関との連携のもと、迅速に作業を進めた結果、県の児童相談所が支援を行っている児童について、8月中旬までに全て所在を確認することができました。
 それと同時に、第三者による事件の検証を行うことも指示いたしました。第三者委員会も、精力的に作業を進め、わずか二箇月半で報告書をとりまとめてくれました。
 その中で、今後の再発防止に向けて、組織としての進行管理の徹底や児童相談所の体制の充実化を進めるべきなどの提言を頂いております。今後、二度とこのような事件が起きないよう、この提言をしっかりと受け止め、スピード感を持って再発防止に取り組んでまいります。

2 危険ドラッグ対策について

 依然として、危険ドラッグ関連の事件が後を絶たず、強い危機感を抱いています。吸引などが原因で意識障害を起こし、緊急搬送される例が相次ぎ、今年1月から6月までに、全国で危険ドラッグの使用が原因と疑われる24人の死亡事案が把握されています。また、吸引後に車を運転し、通行人を死傷させる事件も起きています。更に本県議会の前議員が逮捕されるという大変ショッキングな事件もありました。
 県は、これまでも販売店に対する指導・取締りなどを進めてきましたが、こうした事件が二度と起きないよう、危険ドラッグの撲滅に取り組んでまいりたいと思います。その為、違反者への罰則や、警察官の立入権限の確立などを規定した条例の制定により、実行性のある抑止策を進めていきたいと考えています。今後、議会にも条例の素案を示し、ご意見を伺いながら制定に向けて作業を進めてまいります。
  併せて、中学生・高校生向けの薬物乱用防止教室や、街頭キャンペーン等の普及啓発を強化し、危険ドラッグの恐ろしさを周知してまいります。こうした取組により、薬物にクリーンな神奈川の実現を目指します。

3 感染症に対する取組について

 これから冬が訪れ、インフルエンザが流行する季節を迎えます。タミフルは、インフルエンザの治療に効果の高い薬ですが、かつて流行したソ連型のインフルエンザは、タミフルに耐性をもつウイルスに変異したことがあります。昨年、中国で発生した鳥インフルエンザの一部にはタミフルに耐性を示す変異も確認されています。
 そこで、県では新型インフルエンザ対策として、国と共同でタミフルの備蓄を進めてきましたが、もう一つの治療薬であるリレンザの備蓄を増やすための議案を今議会で提案します。
 こうした中、一般社団法人ライフイノベーション国際協働センターGCCの設立以来のメンバ-である富士フイルムのグループ会社が開発した新薬が、今年3月、厚生労働省により新型インフルエンザに対する効果が認められ、タミフルもリレンザも効かない場合に限っての使用が承認されました。県民の方々の尊い命を守るためにも、この新薬の備蓄を含め、必要な新型インフルエンザ対策を進めるように働きかけるとともに、県としてもできる限りの取組を進めていきたいと考えています。

4 県内中小企業の海外展開支援について

 7月24日から7月27日まで、県内中小企業の海外展開支援の一環として、ベトナムを訪問しました。今回の訪問では、ベトナム計画投資省と経済交流に関する覚書を締結しました。
 このことにより、県内企業のベトナム進出を後押しする基礎が出来たことになりますので、今後、県内中小企業向けのインダストリアルパークの設置に向けた調整を進めるなど、具体的に取組を進めていきます。
 また、神奈川県立がんセンターとダナンがん病院との人材交流に関する覚書の締結に立ち会いました。この覚書の締結を通じて、神奈川県の医療技術がベトナムの医療環境の改善に貢献することを期待しています。

補正予算概要説明

今回の9月補正予算案は、6月補正予算編成後の状況の変化を踏まえ、喫緊の政策課題に対応することとし、財源には、国の交付金を原資とした基金を活用するなど、現下の財政状況に留意して編成しました。

(1)①「いのちを守る施策の充実」について

 危険ドラッグ対策について、普及啓発を充実するとともに、高精度検査機器を整備し、検査体制を強化します。
 また、障害福祉施設における防災対策を推進するため、社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金を活用して、障害者グループホーム等におけるスプリンクラーの整備に対して助成します。
 さらに、自殺対策を強化するため、地域自殺対策緊急強化基金を活用して、スマートフォン用のホームページを開設し、相談窓口の紹介や、メンタルヘルスに関する情報提供等を行うとともに、自殺防止に効果があるとされる青色照明を駅に設置する事業に対して助成します。

②「地域医療再生計画」の推進について

 地域医療再生臨時特例基金を活用して地域医療再生計画の推進に取り組んでまいります。
 まず、来年度に設置を予定している地域医療支援センターの事業を効果的に展開するため、県内医療機関の医師不足の状況を調査するとともに、医師の再就業を支援する事業に対して助成します。
 また、年度後半に需要が増える初期救急医療の体制を確保するため、休日夜間急患診療所の診療時間延長等の経費に対して助成します。
 このほか、本年3月に入札が不調となった神奈川県総合リハビリテーションセンターの整備工事費について、現在設定している継続費の変更をお願いしています。

2)「地域経済のエンジンを回す施策の充実」について

①神奈川科学技術アカデミーが行う、再生医療による輸血用血小板作製の実用化に向けた研究事業に対して助成し、県内企業への技術移転を目指します。
②小規模企業者等が設備を導入するための資金貸付等への申込みが、当初の見込みを上回ったため、貸付枠を拡大します。
③全国規模のクレー射撃大会の競技会場としての機能を整備するため、伊勢原射撃場の改修等を行うほか、県が管理する社旗福祉施設等の指定管理について債務負担行為の設定をお願いしています。

条例の制定について

 養保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準を定める条例は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部改正に伴い、養保連携型認定こども園の認可事務が、新たに都道府県知事の事務となることから、認可基準について所要の定めをするものです。

条例以外の主な案件について

 工事請負契約の締結は、商工高校新知事工事など2件を、工事委託協定の変更は、神奈川県総合リハビリテーションセンター整備工事委託協定の変更をお願いするものです。
 また、動産の取得は、行政備蓄用抗インフルエンザウィルス薬であるリレンザを買い入れるものであり、指定管理者の指定は、津久井やまゆり園など2件の審議をお願いするものです。

交通安全施設の整備に係る予算措置状況について(H24~26年)

今年の神奈川県内の交通事故死亡者数が、全国ワーストに迫る危機的状況にあることが9月の新聞で報道されました。10月1日現在、ワースト1の愛知県は、145人、神奈川県、139人となっております。
 市内の自治会長始め、校長先生やPTAの皆様から、信号機の設置や速度規制、「止まれ」の道路標示の要望を頂いておりますが、予算の都合で設置が出来ていない状況にあると言われております。例えば、平成24年から26年では、24年新規に設置した信号機は30台、25年が20台、26年は15台と、半分しかついていない。
以下の予算状況のとおり、道路標示関係予算においては、国庫補助も少なく、県債の適用については皆無という状況です。
今年の死亡者数増加を踏まえて、新年度は、しっかりと対応してまいりたいと思います。

1.交通安全施設整備費当初予算措置状況

(単位:千円)

24年度 25年度 26年度
総額 2,791,663 3,049,066 2,934,966
補助事業 1,705,985 1,963,066 1,896,896
県単独事業 1,085,678 1,086,000 1,038,070

交通信号機新設基数の推移 24年度:30基 → 25年度:20基 → 26年度:15基

2.種類別内訳

(単位:千円)

交通管制システム関係 交通信号機関係
24年度 25年度 26年度 24年度 25年度 26年度
総 額 1,174,289 1,191,954 1,073,956 898,211 1,073,052 1,042,175
財源内訳 国庫補助金 587,144 595,976 536,496 265,848 313,526 317,081
県債 504,000 509,000 456,000 452,000 469,000 445,000
一般財源 83,145 86,978 81,460 180,363 290,526 280,094
道路標識関係 道路標示関係
24年度 25年度 26年度 24年度 25年度 26年度
総 額 478,848 560,878 532,715 240,315 243,182 286,120
財源内訳 国庫補助金 65,000 58,305 7,030 36,084
県債 313,000 32,000 322,000
一般財源 165,848 155,878 152,410 240,315 236,152 250,036

※交通管制システム関係・・・交通管制センター関係、情報板、信号制御機の高度化、光ビーコン、車輌感知器等
※交通信号機関係・・・・・・交通信号機の新設・更新、 プログラム歩行者用灯器の増灯等
            ※道路標識関係・・・・・・・大型標識、路側式標識の新設・更新
※道路標示関係・・・・・・・道路標示の新設・更新